日本の生産性が低いのは、我々が「合理性」を憎んでいるからだった(現代ビジネス) - Yahoo!ニュース
現代ビジネスの記事「日本の生産性が低いのは、我々が「合理性」を憎んでいるからだった」がとても面白かった。
記事を要約すると以下のとおりとなります。
この30年間で日本はどんどん貧乏になった
日本の一人当たりのGDPはいまや世界25位で、かつてのベスト5常連国から没落
その理由は、日本の労働生産性が低いから→よって、賃金も上がらない
日本の生産性が低いのは、日本人が経済合理性を憎んでいるから
実は多くのサラリーマンが不合理で非効率な仕事のやり方にうんざりしているが、変えられない
なぜ変えられないのか?「日本人/男性/一流大学卒/正社員/中高年」のマジョリティが既得権益を守ろうとしているから
その結果、「外国人/女性/高卒・中卒/非正規/若者」のマイノリティが犠牲になり、両者の「格差」が広がった
日本人は、主要先進国で一番長時間労働しているのに、最も労働生産性が低く、しかも最も会社を憎んでいる(エンゲージメントが低い)。これが真の姿。
この事実に照らし合わせると、諸悪の根源は、グローバリズムではなく、日本的雇用にある
大企業は日本を捨てて工場の海外移転を進めてきた。結果として大企業のリストラは進んだが、国内では非正規への置き換えが進んだだけ。
実は、全体として「正規社員」の割合はこの20年で減ってはいない。
しかし、中高年正社員の雇用を守るために採用抑制をしたため、若者(20代)の「非正規社員」、「無業者」の割合が大きく増えた
若者が怠けたわけではなく、バブル崩壊を直撃したため、「正規社員」になれなかっただけ
上記データは10年前のもので、ここでいう若者はだいたい就職氷河期世代(1993~2005年に就職活動をした世代)に重なる。
本年3月に初めて発表された中高年の引きこもりは61万人に達するが、その当時の若者に「無業者」が多かったことを考えれば無理はない
結局、正規社員の雇用を優先し、改革を拒んだことが日本貧困化の原因
正規社員は、セクハラ・パワハラに耐え、会社を憎んで、長時間労働させられているが、膨大な無業者に比べれば、まだマシである
本当に橘玲さんの分析は鋭い。とても勉強になります。
勉強にはなりましたが、同時に、日本が、かなり絶望的で壊滅的な状況でることを改めて認識してしまいました。
結局は、中高年“おっさん”の既得権益層が改革を拒んだために、今の日本がこんな状態になってしまったわけです。
では、なぜ日本では“おっさん”が改革を拒んだのに、経済成長した多くの海外の国ではそれが起きていなかったのか?
まあ、間違いなく「終身雇用・年功序列」のせいでしょうね。こんなのに守られていれば、そりゃ改革を拒みます。自分たちの身分が保証されなくなるわけですから。
ちなみに、この中高年“おっさん”は、まさに僕です。はい、団塊ジュニアど真ん中です 笑。「日本人/男性/一流大学卒/正社員/中高年」にピッタリ当てはまります(一流大学卒は微妙なところですが)。
まさか、僕も“諸悪の根源”の一部だったとは・・・。泣けてくる。
さておき、無責任な言い方をすると、別に僕自身が、「終身雇用・年功序列」を守ってきたわけではないのです。おそらく他の“おっさん”も同じ思いでしょう。
いたずらに過去の成功体験があるので、「終身雇用・年功序列」が最強のシステムだという神話を“おっさん”たちが信じていただけではないでしょうか。
日本は内側から変わるのが難しい国です。幸か不幸か海外ライバルがどんどん日本を追い抜ており、日本の国際競争力は目下急降下中であります。僕も月の半分は海外出張に出ていますが、この20年で日本神話がどんどん薄まっているのをモロ実感しています。
そのうち間違いなく日本の生活レベルは下がっていきます。若者はとっくに気づいていると思いますが・・・。
“おっさん”が日常で生活レベルの低下を実感したとき・・・そのとき初めて改革が始まるのではないでしょうか?
「遅!」ですが・・・
ではまた!今日もブログを読んでいただきありがとうございます。
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