業界には、参入障壁の高い業界と低い業界があります。もちろん時間と共にいろいろなモノゴトは、
汎用化
していきますので、永遠に参入障壁が高いことはありません。だけど、せめて自分が勤めている30年間ぐらいは安泰であってほしいじゃないですか?参入障壁が高ければ、その業界は荒らされることはなく平穏に過ごしていける可能性が高いからです。
ですので、自分の入る業界の“壁の高さ”がどれぐらいなのかについて調べてみることは重要だと思います。
例えばテレビ局。電波を使って地上波放送をするには免許が必要なので、新規参入は至難の業です。いわゆる“放送利権”と呼ばれるものですが、これも立派な参入障壁です。ただ、かなり特殊な業界なのであまり参考にはなりません。
よって、普通の業界の例でみてみます。
本日は、オムツ業界の例です。
日本には、ムーニー(ユニ・チャーム)、メリーズ(花王)など有名なオムツブランドがあります。世界で大きいのは、皆さんご存知パンパース(P&G)。少し前には、中国の爆買いで日本のオムツが飛ぶように売れた時期もありました。
世界最大の市場はもちろん中国。オムツは、生活レベルが上がると使われるようになってくるものですので、これからもインド、東南アジア、アフリカの発展と共にオムツ市場も伸びていくのは間違いありません。
しかし、ここで落とし穴があります。
いま中国にオムツメーカーが何社ぐらいあるかご存知でしょうか?
なんと600社以上もあるのです!
世界で有名なブランドは片手ぐらいしかないのに、すごい数だと思いませんか?
これが参入障壁の低さです。極端に言えば、オムツは機械メーカーからオムツ製造機を導入してしまえば、簡単につくれてしまうのです。もちろん多少の技術者は必要ですが、そんなの有名オムツメーカーのOBでも引っ張ってくれば解決する問題です。
そして残念なことに、現在、その中国の有象無象のメーカーがつくるオムツは、品質的には有名メーカーに引けを取りません。
ええ、ほとんど同じものをつくれてしまうのです!
今はオムツの日本神話があるからいいですが、そんなのいつまでも続くことはありません。現に、中国の地方都市(と言っても、東京ぐらいの人口)のオムツ陳列を見ると、よく分からない地元メーカーのオムツがかなりの存在感を示しています。
このように技術的な参入障壁が低い業界は危険です。
メーカーの場合は、まずは自分の会社の製品が、
つくりやすいかつくりにくいか?を確認してみましょう。
もしつくりやすくても、その設備をつくるのに何百億円もかかるようなものならば、それはそれで障壁は高いです。
ではまた。今日もブログを読んでいただき、ありがとうございます。
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