また麻生財務相がやっちまいました。昨日の記者会見での発言が物議を醸しています。では、マスコミ各社の見出しを見てみます。
・麻生「セクハラ罪という罪はない、殺人とは違う」
・麻生氏「セクハラ罪はない」
・減給理由は「役所に迷惑」
・麻生大臣「セクハラ罪はない」
・「役所の品位傷つけた」
・「セクハラ罪という罪はない」
・「「セクハラ罪」はない」
ほとんどが「セクハラ罪はない」、「セクハラ罪という罪はない」という見出しですよね。
我々一般人は、だいたい見出しで判断してしまうんですよ。ほとんどの人は、この見出しから、"麻生はセクハラを軽んじている"、"セクハラOKだと考えている"と認識してしまうと思います。識者や論客が何と言おうと、一般人の感覚では、そう理解してしまう。
そこで、TVニュースから麻生さんの発言をもう少し長く拾ってみます。(テレビも端折っているようですが)
「セクハラ罪という罪はない。殺人とか強制わいせつ罪とは違う。相手から訴えられない限りは親告罪だ。福田氏本人がそういうつもりはなかったと否定している以上、福田氏と被害女性、双方の言い分を聞かないと公平さに欠く。裁判になったり、話し合いになったりということになる。ここから先は本人の話だ。福田氏の人権も考えなければならない。福田氏に対する処分の理由は、役所に対しても迷惑とか品位を傷つけたこと。そういった意味で処分した。」
ここまでコメントを読んでどう思いますか。もちろん財務省がセクハラ認定していることと矛盾しているという問題はありますが、このコメント自体は、けっこう真っ当な発言だと思いませんか?マスコミの見出しをぱっと見た感じでは、「セクハラなんて問題ない」と言ったような印象がありますが、セクハラは罪ではない、と、セクハラ罪は罪ではない、は全然意味が違います。コメント全体を見れば、そんな変なことを言っていない。
マスコミの激しい悪意を感じます。特に殺人と対比している見出し。どこの新聞社とは言いませんが。見出しは字数が限られていることは分かります。しかし、そんなテクニカルなことはどうでもよくて、マスコミには本来、国民に対して正確で客観的な情報を伝える倫理的な義務があるはずです。もちろん印象も含めてです。よって、見出しを付けるにしても、センセーショナルな一言を拾うのではなく、文脈全体から言いたいことを理解し、要約しなければいけません。
そりゃ、衝撃的な一言を拾ったほうが楽ですよ。国民もすぐ反応するし。「麻生、けしからん!」みたいな。でも、マスコミの役割は国民を煽ることではなく、公正な報道をすることのはず。
僕だって分かっています。麻生さんの発言は、時期的にも言い方的にも適当ではありません、ええ、はっきり言って^^;
今や、企業ではセクハラ対策もESG課題の一つになりつつあります。セクハラ対応しない会社に対しては、マーケットは社会的責任を負っていないと判断し、投資してくれない時代なのです。麻生さんも経験豊かな政治家なのですから、多少は世論の動きに共感できるようになってほしいものです。
ではまた。
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