前回のブログにてヴィーガンさんの「押し付け」NG!という話しをしました。ただ、僕の本質的な違和感はそこだけではありません。なぜなら「押し付け」なんて日常茶飯事じゃないですか。政治家、マスコミの主張、新聞、宗教の勧誘、会社の上司、嫁のわがまま。。。まぁ「押し付け」はその辺に転がっています。今日は、そのあたりの違和感ついてお話ししたいと思います。
ヴィーガンの主張について整理してみた
いろんなタイプのヴィーガンがいますので、まとめるのは難しいかもしれませんが、だいたい以下3つの主張をしていることが多いです(ヴィーガンさん、細部つついて、細かい間違いの指摘は止めてね。器の大きさを見せて。)。
①動物虐待反対。よって畜産反対。
②菜食主義は環境にいい。畜産減らせ。
③菜食主義は体にいい。
簡単な順番に片づけていきたいと思います。
まず③。科学的に実証されていると主張するヴィーガンさんもいますが、いろいろ調べてみると強固なものはあまりない。少なくとも「インフルエンザワクチンは、ある種のインフルウイルスには劇的な効果がある」ぐらいの確実性がないといけません。ヴィーガンさんは「おまえら、肉食いたいから否定しているだけだろ!」とか言いそうですが、先進国で喫煙率が低下しているように、タバコと肺ガンの因果関係ぐらいの説得力があれば、肉食も減っていくのではないでしょうか。
ここで、ヴィーガンさんの主張のいいところを紹介。僕を含めた肉食派が、人類は、「肉食で脳機能を発達してきた」や「何万年も肉食してきた」という“歴史”を肉食の正当性に使うことに対して、ヴィーガンさんが、人種差別や男女差別を引き合いに出して、「歴史があるから正しいわけではない」と主張していることについては、僕は全面的に正しいと思っています。人類の「進化」の歴史まで否定するのは、なかなか思い切った発想だとは思いますが、確かに歴史が常に正しいわけではありませんよね。
話しを戻します。ヴィーガンが健康かについては、まだ世界的なコンセンサスを得ていません。もし皆が科学的に理解しているなら、大多数の支持を得ているはず。これは強固なヴィーガンさんも理解できるでしょう。僕の個人的な意見では、数世代みてみないと分からないと思います。
次に②について。ここだけフォーカスを当てれば正しいのでしょう。人類は、70億人の人口を支えるために畜産業を発達、拡大させてきたのは間違いありません。家畜業が排出する温室効果ガスは、世界の全排出量の20%になるそうです。
。。。
言い換えると、たかが20%ともいえます。皆さん、原油ってご存知だと思います。あの中東あたりで産出されるものです。最近ですと、シェール革命(技術革新)によりアメリカでもシェールオイルやガスが産出されまくっています。さておき、原油を精製(沸点分留)すると、ガソリン、重油などができます。そのなかの一つの留分のナフサ(粗製ガソリン)を800℃ぐらいで熱分解すると、エチレンやプロピレンなどができます。それを重合すると、皆さんご存知のプラスチックの原料、ポリエチレンやポリプロピレンなどができます。ヴィーガンさんも着ている服、乗っている車、バス、地下鉄、鉄道、使っている家具、ノート、PC、シャーペン、住んでいる家、ホテルなど全て大量のプラスチック(石化製品)を使用しています。このプラスチック、製造過程で大量の温室効果ガスを排出しています。
なんか「木をみて森をみない」感が。。。ありませんか?
え?なぜ畜産?みたいな。
いや、確かに畜産も環境によくはないでしょうから、いいのですが。。。
最後に①です。ヴィーガンさんがよく使うのは、動物に対する「搾取」、「虐殺」です。確かに「屠殺」の現場や畜産の「家畜の待遇」を見れば、そう思うのも理解はできます。
ここでヴィーガンさんの思想を問いたい。
(1)人類だけが平和になればいい
(2)人類だけではなく動物も平和になるべき
おそらくヴィーガンさんは、(2)です。しかも、(1)を達成するための(2)ではなく、本気で人類、動物ほぼ同列で(2)だと考えているように感じます。ここまでくると「思想」、「哲学」の領域に入りますので、正直深入りしたくはありません。宗教の教義と質は同じです。
はい、好きなように考えて下さい 笑
なぜ違和感があるのか
②と③はそのうち化学的に実証されそうなのでいいです。いつか決着がつきそう。だから大いに議論を交わしていいのです。
問題は①。ここで議論をすると「不毛地帯」に突入します。哲学の歴史と同様です。
僕がいいたいのは、この「不毛地帯」を真面目なキレイな本気の目で、「絶対これが正しい」と言われると、人間は反射的に「こいつ、やばぃ!」と思うことを、ヴィーガンさんが気づいているかどうか怪しいということ。
違和感の正体は、この「不毛地帯」での奇妙な確信、だと思います。
地球には70億人がくらしているのです。過度の干渉はやめようね。
ではまた。
今日もブログを読んでいただきありがとうございます!
↓押して頂けると励みになります(^ ^)
にほんブログ村