ジャーナリストの伊藤詩織さん、ブロガー・作家のはあちゅうさんの#MeToo対談を読みました。
詩織さんとはあちゅうさんがセクハラ告発に至った覚悟とその後に起きたこと—— #MeToo対談【前編】 | BUSINESS INSIDER JAPAN
なぜ日本ではセクハラの加害者に甘いのか——詩織さん、はあちゅうさん#MeToo対談【後編】 | BUSINESS INSIDER JAPAN
お二人の告発には敬意を表しますし、「世界から性暴力をなくそう」という運動には賛同します。
でも、どこか醒めた目で見ている自分がいます。
性暴力の被害者のほとんどは女性です。最近、男女に関係なく#MeToo運動を広める動きもありますが、結局は女性が対象です。
なぜ女性なのか。男尊女卑、男性優位の社会だからです。
ということは、男尊女卑がなくなれば、性被害も減ると考えられます。
戦争が起きようが、テロが起きようが、デモを繰り返そうが、マスコミがスクープしようが、未だになくならないのが、差別です。
人種差別、宗教差別、男女差別。
戦争が起こると何万人の被害者が生まれます。
デモが起こると一時的に改善の機運が高まります。
マスコミがスクープすると、総理大臣のクビが飛ぶこともあります。
でも、人間の根源的な部分、差別意識ってこんなムーブメントではなくならないんですよね。
だからこのような対談を読んでも、
「どうせ性差別はなくならない」
と思っているので、醒めちゃってるのです。
日本だけではなくアメリカだって同じです。
もちろん日本よりは盛り上がると思いますが、それでも一時的な事象だと思います。
本当に男尊女卑をなくすにはどうすればいいでしょうか。
まず、男尊女卑の歴史を教えることを止める。これが一番。
以前、黒人差別のことを書いたブログで述べましたが、詳細に教えるから区別意識→差別意識が育まれ、外面だけ「差別反対!」みたいな“表面いい人”ばかりが生まれるのです。
差別の歴史を教えなければ、差別の心自体が生まれません。これに勝る差別対策はないと信じています。
それでもなぜ教えるのか。穿った見方をすると、差別の歴史を教えなくなることにより、存在価値がなくなる人がたくさんいるのでは?と考えてしまいます。
「人は歴史に学んで、過去の過ちを正さなければいけない!」みたいな。
次に、無理やりにでも女性を重要ポジションにつける法律をつくるのです。
国会議員の半分は女性で確定。会社の重役の半分は女性。官僚の半分は女性。
徹底的にです!
最初は軋轢が絶えないと思います。
そりゃ、能力のない女性も無理矢理祭り上げられる場合も多々あるでしょうから。
でも20年ぐらい過ぎれば慣れます。それが普通になりますよ。
そこで初めて女性の価値観を普通に認めることができる、男尊女卑のない、フラットな男性が誕生するのだと思います。
繰り返しますが、
外面的に差別をなくしたいのか?本当に心の奥底から差別意識をなくしたいのか?
MeTooのような運動をみていると本当に考えてしまいます。
ではまた。