ホテルの清掃員が不足しているそうです。
ホテル清掃員不足が深刻 建設ラッシュの陰で…業界の舞台裏 全国的に激化 (西日本新聞) - Yahoo!ニュース
観光にくる外国人が増えたこと、東京オリンピックを控えていることからホテルが建設ラッシュになっているのが背景です。
ただ、人手不足にもかかわらず、給料はなかなか上がっていないようです。
同じように人手不足なのに給料が上がらない職業に介護士や保育士があります。よくニュースとかで見ますよね。
はっきり言って、清掃員も介護士も保育士も給料めちゃ安いです。
保育士の給与については、ホリエモンの問題発言が記憶に新しいですよね。
経済原理からすれば、人手を確保するために給料が上がりそうなものです。なぜ上がらないのでしょう。
サービス業は給料が上がりにくい
介護士と保育士は、公定価格と国の補助金の問題があるのですが、このあたりを語り出すとややこしいのでもう少し経済原理から見たいと思います。
この3つの職業はサービス業ですね。
サービス業は、本質的に給料が上がりにくいと思うのです。
まず、会社に入ってくる利益の上限が決まっているじゃないですか。
清掃員ならば、ホテルの客室の数
介護士ならば、介護施設の収容数
保育士ならば、保育園の園児数
料金をすごい値上げしたらお客が来なくなるので、だいたい料金も決まってきちゃいます。
次にコストですが、ほとんどが人件費です。
さらに言うと、この3つの業界は、ある一定人数の従業員が絶対必要ですよね。
清掃員の数が足りないと、ホテルのサービスの質が下がってしまいます。
介護士、保育士の数が足りないと、それこそ命にかかわる場合もあります。
収入の上限が決まっている、コストのほとんどが人件費、それなりの人数を確保しないといけない、
こうなると儲けるためには、人件費を低く抑えるしかないのです。
構造的になかなか厳しい業界です。
では、どうすれば上がるのか
施設の規模を大きくして収入を増やしても、必要な従業員の数も増えるので、結局、給料は上がらない。
付加価値をつけるしかないですね。
収容人数が決まってるなら、その単価を上げるしか方法はないです。
高い金を出しても、
行きたいホテルにする
行きたい介護施設にする
子供を入園させたい保育園にする
これぐらいしか、サービス業の従業員の給料を上げる原資はなさそう。
これって結局、経営者の才覚によるので、従業員自身にはコントロールできないですよね。
ただ、日本も格差社会になりつつあるらしいので、金持ち向けに色々なサービスが出現してくるでしょうから、それなりに給料が上がってくるかもしれません。
少子化ですし。
サービス業に就きたい若者には、悪くない環境になってきていると感じます。
ではまた(^^)/