おはようございます。ヒロンです。
今朝はみぞれみたいなのが降っていました☃️
寒いですねえ😨春が待ち遠しい。
2017年は企業不祥事が多い年でした。ほぼ毎月なんらかの不祥事が起こってました。
2017年に特に多かった企業不祥事は、品質データ改ざん、事故(火災など)、粉飾決算の三つ。
この中で粉飾決算はちょっと毛色が違うと思います。これだけは最初から会社ぐるみの確信犯なので。
ダイヤモンドオンラインに面白い記事がありました。抜粋も載せます。
たとえば、今からテニスプレイヤーの錦織圭くんと試合をして、何がなんでも勝たなければいけないとする。みなさんならどうするだろうか。一生懸命練習したところで土台無理だし、必殺技を編み出す時間もない。考えるまでもない。何らかの反則をするしかないのだ。不祥事を起こすのは、このように無理な状況下で無理な要求をされ、悪事を働かなくてはならないところまで追い詰められた組織なのである。
こんな組織的な不祥事は、粉飾決算レベルぐらいだと思います。
品質データ改ざんや火災など事故は、最初から「会社ぐるみ」の可能性は低く、「最初の事の起こり」は現場で起こっていることが多い。
ほとんどの経営者は、不祥事が隠しきれるものではないことぐらい分かっています。
最近は内部通報も盛んですし、経営者はメディアトレーニングなども受けていますので、隠してバレたときの被害の甚大さをよく理解しています。
繰り返しになりますが、「最初の事の起こり」は現場で起こっていることが多いと思っています。
つまり、これを防げば、改ざんや事故系の不祥事は減っていくと思うのですが。
ベテランの慢心
品質データ改ざんや事故系の不祥事事例で、よく登場するのはベテラン社員です。
同じ業務を10年も20年もやっているベテラン社員は、誰よりもその業務に精通しており、上司・後輩の信頼も厚い。
業界にもよると思いますが、そんな単純作業でない限り、当該業務の習熟には何年も時間を要し、当然、作業マニュアルはあっても、経験豊富なベテラン社員はマニュアル外の方法も熟知しています。
ここでありがちなのが、ベテラン社員は往々にして、作業がもっと効率化できるため、マニュアル外のことをしたりします。
マニュアルだってバカではありません。長年の会社の経験をもとに試行錯誤を繰り返しながら確立されたものです。
いくらベテラン社員が優秀でも、大体の場合、ベテラン社員よりもマニュアルが正しい。
このような些末な手順違いから火災などの事故が起こります。
データ改ざんも本質的には同じです。
製品は全て合格品がつくれるわけではありません。歩留まりがあります。
完全な不合格品は別ですが、もう少しで合格になるような「おしい」不合格品については、ベテランは「補正」しちゃうことがあります。
不合格品の処理手続きが面倒であるとか、ノルマがあるとか、理由はいろいろでしょうが。
ブラックボックス
もちろんそのベテラン社員がやらかしても上司がしっかりチェックすれば問題は大きくなりません。
しかし、社風にもよりますが、上司は特にベテラン社員に対しては、口出しにくいことが多いですよね。特に現場では。
この上司による放任が続くと、ベテラン社員のやることがブラックボックス化するのです。
ブラックボックスが完成すると、上司含めて他の社員が全然業務内容が分からなくなってしまいます。ベテラン本人しか分からない。
そして不祥事に気づいた頃には、もう取り返しがつかない事態に。。。
まとめ
10年も20年も同じ業務をやっていて慢心しないほうが難しいかもしれません。
制度的に対策するならば、ローテーションなどで過度なベテラン社員をつくらないことですかね。
ただ、現場は職人の世界ですから、ベテランの高い技術は利益を上げるために重要なんですよね。
この辺の折り合いが難しい。
経営者の手腕が問われるところですね。
ではまた。